2.起業時

営業拠点を確保するとともに、起業に必要な手続を進めます。

2-1 法的手続を行う

 

事業を始める際には、国税・県税・市税の各所に開業届その他の書類を提出します。

 

これらの書類は自分で簡単に作れますし、とくにお金もかかりません。

 

 

コラム⑤ 会社設立の方法

 もし個人事業ではなく、株式会社を設立する場合は、法務局で登記を行う必要があります。この場合は定款を作ったり元手を振り込んだ書類を用意したりと手続きが複雑になりますので、士業に相談したほうが手っ取り早いです。税金と手数料で30万~40万円くらい必要になりますが、自分で調べて時間を使って、やってみたけど結局やり直し…ということになるのは時間と労力の損失です。起業の出だしからつまづくくらいなら、お金を払ってでも慣れた専門家に依頼したほうが、時間を有効に使えて賢明です。

 

コラム⑥ 会社をつくると事後的に何かとお金がかかる

 会社を設立する場合は、個人事業と異なり、設立後にいろいろと出費が発生します。事務所を移転し登記を移転すれば移転登記の費用がかかり(税金と手数料で3万~6万くらい)、元手をふやせば増資の登記や定款変更で費用が発生します(増資の金額によって登録免許税が定められている)。また、会社は「法人」すなわち人と同様に扱われるので、法人に住民税がかかります。法人の住民税には均等割といって必ず支払う分があるので(5~7万くらい、地域によって異なります)、利益がゼロであっても税金の支払いが発生します。

 なお、事業によっては行政の許認可が必要なものがあり、登録免許税が発生する場合があります。士業に依頼し、手続きを代行してもらう場合には、手数料がかかります。許認可の更新や維持手続に費用がかかることもあります。フリーランスとして独立しようとする方は、その業界での経験を有しており、許認可に関する情報を持っているのが通常ですが、もし不安に思う場合は、事前に士業や経験者に相談するのが安全です。

 

 

2-2 印鑑をつくる

 

社印を発注しましょう。通常は実印、角印、銀行印を用意します。

 

普段使う社名のゴム印も用意しておくと便利です。あわせて3万円くらいが相場です。

 

 

2-3 銀行口座をつくる

 

近くの銀行へ行き、事業所名の入った口座を開設します。

 

最近はすぐに開設してくれるわけではなく、審査に2~4週間かかることもありますので

 

時間の余裕を見ておきましょう。

 

 

2‐4 帳簿を用意する

 

現金の出入りや売上・費用の記録をするための会計帳簿を用意します。

 

帳簿には現金・預金出納帳、仕訳帳、売掛・買掛帳などがあります。

 

フリーランスの起業初年度は記帳する取引はそれほど多くない場合が通常であり、

 

手書きの帳簿やエクセルで作ったもので足りるはずです。

 

もし取引が多い場合には、会計ソフトを購入するのが便利です(1万円~3万円くらいが相場)。

 

 

 

コラム⑦ 仕訳がわからない!

 

 簿記を学習した人でもない限り、会計上の「仕訳」など知らないのが普通です。収益と費用、資産と負債に振り分け、それぞれ入ってきたものと出て行ったものに分けて記帳していくのですが、一定の法則が分からないと何が何だかわかりません。

 仕訳なんて分からない!というのが普通ですが、起業時の会計取引や勘定科目はそれほど多くないことが多いので、一度法則を覚えてしまえばすぐに自分でできるようになります。仕訳を自分で覚えることができれば、複式簿記の法則に従って記帳していくことで、普段から自社のお金の流れや収益性をきちんと把握しておくことができるようになります。

 もちろん、本業活動の時間を多く確保するために、記帳業務を士業に依頼するのも良い選択です。ただ、もし依頼するのなら、はじめから依頼したほうがよいです。自分で1年間不正確に記帳し、結局専門家に依頼したとなると、あとでやり直しが生じて検証が大変だからです。

 

 

2-5 営業拠点を確保する

 

どのような業態で事業を行うのかによって、営業拠点が異なります。

 

店舗を借りるのか、事務所を借りるのか。あるいは自宅で事業を行うのかを決めます。

 

 

コラム⑧ 固定費はできるだけ減らしたい

 

 起業初年度は売上が不安定であり、よほど確実に収入を確保できる見込みがない限り、オフィス賃貸料といった固定的な出費はできるだけ減らすようにしておくべきです。もし自宅を事務所として使えるのであれば、ムリに事務所を借りず、まずは自宅で始めるのがよいと思います。

 ただ、自宅を事業所とする場合には、お客さんや取引先の出入り、広告などへの住所表示で何かと困ることがあります。もし可能であれば、バーチャルオフィスやコワーキングスペース、あるいはレンタルオフィスを活用するのも選択肢の一つです。

 バーチャルオフィスやレンタルオフィスは便利ですが、企業ごとに契約の内容が様々で、事後的に思いのほか出費がかさむこともあります。事前に情報を集め、数社を比較検討してから決めるようにしましょう。

 

 

2-6 看板(表札)を出す

 

事業所名を示した表札を出しましょう。起業後はなぜかいろいろなところから郵便物が届きます。

 

また、お客さんや業者が訪ねてきたとに、表札がないと不審に思われてしまいます。

 

 

コラム⑨ セールスやダイレクトメールに悩まされる

 

起業初年度は、思いがけないところから、いろいろなダイレクトメールが届きます。バーチャルオフィスや住所貸しなどで郵便物の扱いが有料になっている場合は気を付けたほうがよいでしょう。

また、起業初年度はセールスの電話がたくさんかかってきます。一日に何回もかかってきて仕事が滞ることも。望まない電話に対しては、自分なりの対処法を決めて、機械的に対処するのが賢明です。

 

 

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